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忘れていたのだが、私はとても筆圧が強い。
いや、強かったというべきか。
4Hというとても硬い鉛筆で、キリキリと文字を書いていた。
どうして思いが言葉にならないのか。
キリリ、キリリ。
カツン、カツン。
カナ釘の、遅い文字がもどかしく、紙にいらだちをぶつける。
キリリ、キリリ。
カツン、カツン。
朝日新聞の天声人語でも鉛筆書きの話が出ているが、それではなくて、小川真一さんが書いたライナーノーツで、こんなことを思い出したのだ。
今の私はそれほど強い力で文字を書くことはないだろう。
つまり、手で文章を書かなくなったのだ。
メモを書くのに、そんなに力は入らない。
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今さら言うまでもないが、言葉の力が圧倒的に強い。言圧とでも呼びたくなってくるが、詩人が字面の連なりで表現してくるところを、息づかいをもって表している。その微かな息の音までもが、リリカルに光り輝いていく。
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三上寛『負ける時もあるだろう』。
小室等さんのギターをバックにした朗読。
中村誠一(ts)、古澤良治郎(d)、大徳俊幸(p)のジャズ・コンボ。
藤家虹二編曲の弦楽四重奏。
石丸寛編曲のオーケストラ。
URC時代の強烈な寛さんとは違う、静かな傑作アルバムである。
♪ 負ける時もあるだろう
♪ 沈んでしまう時も
♪ だけどこれから先は
♪ 自分で決めるしか他はない
♪ いつだってそうしてきたはずだ
♪ いつだってそうだったはずだ
♪ いつだってそう思っていたはずだ
♪ いつだってそうやってきたはずだ
「勝ち組」「負け組」ではない。
勝つ時もあれば、負ける時もある。
負け続けていても、きっと勝つ時もあるはずだ。
きっと。
 

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