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十年目のギター CHRONICLES #237

千本浜 2005年9月25日

"Political World"と"What Good Am I?"の歌詞を書いた翌日に、ディランは"Dignity"を書き上げます。

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I heard the whole piece in my head -- rhythm, tempo, melody line, the whole bit. I'd always remember be able to remmber this song. The wind could never blow it out of my head.

僕の頭の中では、この曲全体が聞こえた。リズムも、テンポも、メロディラインも、その隅々まですべてが。いつでもこの歌を思い出すことができた。風だって、僕の頭からこの歌を吹き飛ばすことなんてけっしてできなかった。
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複雑な部分のない単純な曲なので、次から次に行が続いていって、いつまでも長く続けることができるのだそうです。
「左足を踏み出すと、右足がそれについてくる」のと同様に、1行の歌詞に次の1行が続いて出てくるという、面白い喩えをつかっています。

この歌は歌詞だけでなく、曲も一緒に浮かんできたのですね。
前日の"Political World"と"What Good Am I?"とは対照的です。

ごく自然にでき上がり、いつでもこの歌を思い出して歌えるよう、自分の手元に置いておきたい歌。
この歌を、ディランはアルバム"Oh! Mercy"に入れませんでした。
お気に入りの曲のようなのに、不思議です。

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If I'd have written this ten years earlier, I'd have gone immediately to the recording studio. But a lot had changed and I had no anxiety about that stuff anymore, didn't feel the urge necessity of it.

もしも十年前に書いていたのだったら、僕はすぐにレコーディング・スタジオに行っただろう。でも、多くのことが変わり、そんなことを強く望むことはなくなっていたし、急を要するような必要性も感じなかった。
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実際にまだ手が痛くて演奏できませんし、急いで録音しなければならないということはなかったのです。

ディランは「録音」ということに自信を失っていたようです。
「僕が百年かけても、良いレコードが作れるとは思えない」。
アラン・ローマックス(Alan Lomax)が野外録音した音の方がよく聞こえるのだと書いています。
この名前、以前も出てきましたね。
あの「偉大なる民俗文書館員」です。

 →CHRONICLES #54 甘い生活

 →CHRONICLES #81 夜会

p.170に入りました。

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