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人間の尊厳 CHRONICLES #236

千本浜 2005年9月25日

 →bobdylan.com: Dignity

ビストル・ピートの訃報を聞いた日にディランが書き上げた"Dignity"は、なぜか"Oh! Mercy"に収録されませんでした。
私は最近買ったのですが、"Bob Dylan's Greatest Hits, Vol. 3"に入っています。

 ♪ Fat man lookin' in a blade of steel
 ♪ Thin man lookin' at his last meal
 ♪ Hollow man lookin' in a cottonfield
 ♪ For dignity

輸入盤なんで訳詞が付いていませんが、「dignity」とは人間の尊厳のことなんでしょうね。
2行目では、やせっぽちは最期の食事を見ているように聞こえるのですが、連の最後で尊厳を探しているのだとわかります。

 ♪ 鋼の刃のうちにデブが
 ♪ 最後の食卓でやせが
 ♪ 綿花畑でうつろな男が
 ♪ 尊厳を探している

その後の歌詞でも、次々にいろいろな人物が登場します。

Wise man
Young man
Poor man
Somebody
I
you
Blind man
Mary-lou
Drinkin' man
Prince Phillip
Sick man
Englishman

妙に具体的で、それでいて抽象的な人物が出てくるような気がするのですが、それには理由がありました。

ディランは人の名前を覚えるのが苦手なんだそうです。
それで、勝手にその人物の特徴をつかんだ名前を勝手に付けることにしているのです。

この歌に関しては、目の前に登場人物全員が見えました。
それで、普段やっているようにその人物たちの特徴で、呼んでいるのだそうです。

採用されなかった人物像も並べてあります。

The Green Beret(グリーン・ベレー)
The Sorceress(魔法使い)
Virgin Mary(聖母マリア)
The Wrong Man(悪人)
Big Ben
The Cripple(片端)
The Honkey(白んぼ)

もしかしたら、ディランは知り合いにこんな名前をこっそり付けているのかもしれません。
まさか面と向かってそう呼んだりはしてないんでしょうね。
今のディランは魔法使いみたいな外見だと思います。

ところで人間の尊厳というと、私は尊厳死といったテーマよりも、高校生のころ政治経済の授業中に読んでいた資料集を思い出します。
先生の話は聞いていないのです。
ヒマなんで、副教材を熟読しておりました。

朝日訴訟といったような、「健康で文化的な最低限度の生活」を争う裁判が載っていました
ちり紙のような日用必需品が列挙されたリストを眺めていると、絶望的な気持になったものです。

小泉内閣の改革とやらがこのまま行くと、私の老後は悲惨なものになるなあ。
貧乏人はどんどん切り捨てられるので、「健康で文化的な最低限度の生活」を営むのは困難なことでしょう。
「改憲小僧」前原が政権とったら、さらにひどくなるかもしれません。

ただいまp.169です。

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