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オー・マーシー CHRONICLES #194

千本浜 2005年7月27日

さて、第4章"Oh Mercy"です。
なるべくディランの生の文章以外の情報を耳に入れないようにしていたのですが、月刊プレイボーイも買っちゃったし、WWWでもディランの名前を見かけると斜めに読んだり、いかんですなあ。
さすがにこの章はアルバム"Oh Mercy"を作る時の話だというのが、わかっちゃってます。

60年代初頭のニューヨークを描いて、70年代初頭の"New Morning"の話があって、今度は80年代後半。
なんだ、ちゃんと「年代記」になってるじゃないですか。

 →bobdylan.com: OH MERCY(1989)
 
私はただでさえディラン知らずなのですが、80年代は完全に空白の時代です。

このアルバムが出た時には、私は東京で食うや食わずの生活をしておりました。
下請けで本を作ったり、雑誌の原稿を書いたり、なんとか生きていけるだけのお金しか手に入らなかったので、CDなんてなかなか買えませんでした。

仕事仲間で吉祥寺に暮らすハルホ氏(仮名♂)というおじさんがいました。
私よりほんの少し年上。
私同様にごくビンボーでしたが、下駄屋やMANDALA-2にはよく出かけているようでした。
このハルホ氏が、興奮して言いました。

「ディランの新しいレコードが出るんだよ!」

一緒に喜んでほしかったのでしょうが、私の反応はいまひとつでした。
私はもうボブ・ディランの新譜を聴かなくなっていたのです。
今考えれば、あれが"Oh Mercy"だったんだな、というアルバムです。

さて、ディランの言葉に戻りましょうか。
1987年のことだそうです。
日本では『サラダ記念日』や『ノルウェーの森』が売れて、日本シリーズで西武ライオンズが読売巨人軍を破って優勝しています。

ディランは事故で手に怪我をしていました。
春に連続ステージがあるけれど間に合うかどうかわからないと書いているので、年頭のことですね。

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The public had been fed a steady diet of my complete recordings on disc for years, but my live performances never seemed to capture the inner spirit of the songs -- had failed put the spin on them.

もう何年もの間大衆は僕から着実に、完璧にレコーディングしたディスクという献立を食わされていたのだが、僕のライブ演奏は歌の内なる魂というものを捕まえてはいないようだった。歌の上で空回りしているみたいだった。
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おやおや、どうしたんだ、ディラン御大。
こと歌に関してはとんでもない自信家だったのではなかったでしょうか。

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