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2005年5月 Archive

廃墟の街

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月31日 04:03
  • 音楽
ボブ・ディランの自伝『クロニクルズ(Bob Dylan "CHRONICLES VOLUME ONE")』に「廃墟の街(Desolation Raw)」が出てきたので、ここ数日繰り返して聴いている。 象徴的な歌詞なので、いくらでも深読みができそうだ。

メロディは違うのだが、吉田拓郎さんの「イメージの詩」は、この曲のアレンジを真似たギターだと思う。
拓郎さんの方は深読みの利かない、わかりやすい喩えだ。
でも、どちらの曲も延々と続き、しかもいつまでも聴いていたいと思う。

1曲目が"Like a rolling stone"で最後がこの曲なんだから、『追憶のハイウェイ61(HIGHWAY 61 REVISED)』というアルバムはすごいものだ。
やっぱり傑作なんだろう。
同時代のアルバムとして聴くことができなかったのは残念だ。
私はまだ小学校の低学年だったのですよ。

 →bobdylan.com: HIGHWAY 61 REVISED

ところで私はここのところずっと自分で歌う曲を作りたいと思っているのだが、音楽的素養など皆無なので、そうそう簡単に作れるものではない。
ここでふと我が心の師匠故高田渡大人を思い出した。

うむ、拝借すれば良いのだ。

その気になって"Desolation Raw"を聴く。
何度も聴く。
しかし歌詞もできないのである。
聴けば聴くほど、各連の最後にある"Desolation Raw"という言葉は動かしようがないのだ。
そりゃディランの言葉に勝とうなんて、百年早いわ。

ここで少し日和って、"Desolation Raw"の自分なりの訳詞なんてのを考える。
ほら、"I Shall Be Released"にいろいろな日本語歌詞があるじゃない。

 →2004年5月26日付日録:われ解放さるべし

しかし、これだけ固有名詞をちりばめられると、歌える翻訳は厳しいなあ。
たとえば「良きサマリア人」は日本語としては正しい訳語だけど、そのまま遣える言葉ではないだろう。
翻案が必要だ。

替え歌路線と超訳詞路線を行ったり来たりしながら"Desolation Raw"をぐるぐる聴いて。
また夜が更けていくのです。

 →bobdylan.com: Desolation Raw

Bob Dylan 1960


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輪島の瞳

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月31日 00:40
  • 日常雑記
遠藤賢司さんの、異形の曲とも呼ぶべき「輪島の瞳」。 元横綱がプロレスラーになった時の歌だ。 もちろん、輪島は力道山にはならなかった。

輪島と貴ノ花が同時に大関昇進したのは、1972年。
輪貴時代とは呼ばれたけれど、戦績にはかなり差がある。
ただ、まさに記憶に残る大関が貴ノ花だった。

私は普段大相撲など観ることがないのだが、1975年3月の優勝は、よく覚えている。
敵役の北の湖を優勝決定戦で破った時は、街がどよめいた。
みんなテレビを観ていたのだ。

 →貴ノ花・輪島、大関昇進(1972)
 

元大関貴ノ花の二子山親方が死去。
享年55。

本当に記憶に残る大関だった。
渡さんよりも一つ若い。


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風太 #2

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月30日 23:40
  • 日常雑記
「風太」が商標登録されるらしいぞ。

福岡風太さん、矢野風太さん、それでいいのか?


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フォーク・デイズ 2002

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月29日 03:48
  • 音楽
渡さんの映像をDVDに落としておこうと、古いVHSテープを掘り起こしています。

「フォーク・デイズ 高田渡」

こんなラベルを貼ったものが出てきて何かなと思ったら、フジテレビのイベントでした。
坂崎幸之助+篠原ともえ+高嶋彩の三人が司会進行。
2002年8月8日、お台場のフジテレビ7F特設ステージで行なわれたコンサートだそうです。
本当は「お台場どっと混む!Presents フォーク・デイズ夏まつり ともえちゃんフォークジャンボリー」といったタイトルであるようです。
CSのフジテレビ721で流したものを録画しておいたんですね。
放映は2002年10月だったみたい。

第1部「Young Folk」
 ・コブクロ「太陽」「願いの詩」
 ・BEGIN「涙そうそう」「島人ぬ宝」
 ・時の徘徊「少年の唄」
 ・素一「白い月」

素一(すっぴん)って、所ジョージさんのプロデュースなんですね。
今も活動してるんでしょうか。

第2部「坂崎幸之助のJ-POPスクール」
 ・坂崎幸之助「空いろのくれよん」
 ・高嶋彩「結婚しようよ」
 ・篠原ともえ「地下鉄にのって」
 ・市井紗耶香「サルビアの花」
 ・唐沢美帆「悲しくてやりきれない」
 ・下川みくに「ポスターカラー」
 ・松本英子「あの歌が思い出せない」
 ・辻カオリ「コーヒーブルース」
 ・藤田陽子「値上げ」
 ・ソニン「カレーライス」
 ・中澤裕子「白い色は恋人の色」
 ・くまきりあさ美「赤い風船」
 ・高山厳「忘れません」

幸之助さんの生ギターで、いろいろな人が昔の「フォーク」を歌います。
高山厳さん(元バンバン)は別格で、キーボードの弾き語りです。
フジテレビのアナウンサーの歌まで聴かされたのには閉口。

第3部「フォークデイズスペシャル」
 ・加川良withすぎの暢
  「コスモス」
  「教訓 I」
  「幸せそうな人たち」
 ・なぎら健壱
  「ぐち」
  「鉱夫の祈り」
  「永遠の絆」
  「昭和の銀次」
 ・高田渡
  「仕事さがし」
  「アイスクリーム」
  「スキー(替え歌)」♪借?りたお金は
  「トンネルの唄」
  「夕暮れ」
  「生活の柄」(+なぎら+坂崎)
  
ああ、これを待っていたのだよ。
長かった?。
あらま、すぎの暢さんは春一番で観た時と髪の長さがまったく違います。
屋外なのですが、風が強くて大変そう。

なぎらさんは高田渡さんのネタで会場を笑わせます。
「お盆だから帰ってきた」
もう冗談になりまへん。
「すかんぽ」を歌いながら寝てしまった話。
笑いながら泣けてきますわ。

渡さんは「生活の柄」以外は独りの弾き語り。
思っていたより曲数が多いので嬉しゅうございます。

エンディングに全員(?)で「あの素晴らしい愛をもう一度」。
渡さんもギター弾いてたけど、これは歌ってないんだべな。

 →醤油屋の弟子的こころだぁ?!!:フォーク・デイズVo.l22


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赤い武功章 CHRONICLES #146

千本浜 5月21日

二人の会談は、マクリーシュの話をディランが拝聴するという感じだったようです。

マクリーシュは『赤い武功章』のスティーヴン・クレインのことを語りました。
クレインはいつも弱者の側に立つ、病弱な記者でした。
そして雑誌にバワリー(Bowery)街の物語を書きました。
バワリー街はニューヨークの、安酒場や安宿のある地域です。

その連載で、厳しく取り締まる警察の風俗犯罪取締班からある売春婦を擁護するような記事を書いたので、裁判になってしまったそうです。
キューバ動乱を取材に行きました。
大酒を飲んで、結核を患い、28歳の若さで亡くなります。

マクリーシュは、ディランにクレインを読むように勧めたのですね。
ディランは、クレインは文学の世界でのロバート・ジョンソンみたいだなという印象を抱いたそうです。

 →Wikipedia: スティーヴン・クレイン

 →ロバート・ジョンソン

ところでクレインの『赤い武功章』なんですが、この小説は学生時代に英語の授業で読まされました。
いまどきヘミングウェイやクレインを読まされる授業なんてないんでしょうね。
文学部ではありませんでしたが、英語の先生はいい先生が多かったような思い出があります。

ただいまp.111です。


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甦る皇軍

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月28日 21:18
  • 日常雑記
「元日本兵」という言い方だけでも、十分に変だった。 たとえば内務班の訓練で敗戦を迎えたうちの親父様だって、元日本兵だったのだから。

ところが、今回の新聞の見出しはさらに奇妙なことになっている。

「旧日本兵」なのだ。
「元日本兵」から「旧日本兵」への変化。
これが日本のマスコミの変化である。

まるで「新日本兵」がいるみたいじゃないか。
そうか、いるのか。
たとえば何をしているのか知らないが、イラクに「新日本兵」がいるのか。

5月28日付東京新聞朝刊の「筆洗」も、この「旧日本兵」という呼称を採り上げていた。
後半は、厚生労働政務官の極右発言批判になっている。

大島渚監督に『忘れられた皇軍』(1963年)というドキュメンタリーがあったなあ。
本でその内容を読んだのだが、映像はまだ見ていない。


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廃墟の街 CHRONICLES #145

千本浜 2005年5月27日

詩人としてマクリーシュを高く評価していただけあって、ディランは著者近影などの写真をよく覚えていたようです。
ポニーに乗った幼少時代の写真、第一次世界大戦時の砲兵隊での大尉としての写真、エッフェル塔の前で撮った写真、「フォーチュン」誌の編集会議の写真、ピューリッツァー賞受賞時の写真。
いちいち説明しているところがおかしいです。

そういった写真で見知ったような人物が近づいてきて、握手をしようと手を差し出してきます。
既に名を成していたディランですが、詳細に語っているところをみると緊張していたんでしょうね。
英国の将校に望ましい資質として"an officer and gentleman(将校にして紳士)"といった言い方がありますが、ディランはマクリーシュにそんな資質を感じたようです。
マクリーシュはオーラを放っていました。

手紙に書いてあったことを繰り返して言います。

「パウンドとエリオットは眩学的に過ぎたね」

これは、ディランが自分の歌の中にエズラ・パウンドとTSエリオットを象徴的に登場させていたからです。
曲名が書いてありませんが、"Desolation Raw"ですね。

 →bobdylan.com: Desolation Raw

 > Praise be to Nero's Neptune
 > The Titanic sails at dawn
 > And everybody's shouting
 > "Which Side Are You On?"
 > And Ezra Pound and T. S. Eliot
 > Fighting in the captain's tower
 > While calypso singers laugh at them
 > And fishermen hold flowers
 > Between the windows of the sea
 > Where lovely mermaids flow
 > And nobody has to think too much
 > About Desolation Row

         "Desolation Raw" Bob Dylan

 > 讃えられてあれ ネロのネプチューン
 > タイタニック号は夜明けに船出し
 > みんなさけんでいる
 > 「おまえはどちら側なのか?」
 > エズラ・パウンドとT.S.エリオット
 > が船長の塔で争っていると
 > カリプソ唄いは彼らをわらい
 > 漁師たちが花をささげる
 > 海の窓のあいだ
 > きれいな人魚がながれ
 > だれもおもいわずらったりしない
 > 廃墟の街のことなど

         「廃墟の街」片桐ユズル訳

わけわかりませんなあ。
この歌には、ロミオ、シンデレラ、カインとアベル、ノートルダムのせむし男のような物語の登場人物が数多く歌われているのですが、その中にアインシュタインやエズラ・パウンドが紛れ込んでいます。
おおむねパンタさんの「マーラーズ・パーラー」のようなコラージュとして聴いていました。
好きな曲なんで、一昨年作った「My Best Dylans #1」にもちゃんと入れました。

 →2003年9月9日付日録: My Best Dylans #1

ディランはT.S.エリオットが大好きだったけれど、エズラ・パウンドは読んだことがなかったそうです。
エズラ・パウンドに関してディランが知っていたのは、パウンドが第二次大戦中にナチスの同調者としてイタリアから反米放送を行なっていたことだけでした。

両者を熟知しているから歌っているのかと思ったら、そういうことでもないんですね。

 →荒地/T.S.エリオット

 →エズラ・パウンド (1885-1973)


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ぼくの遺書

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月27日 03:55
  • 音楽
夢を見たんだ。

渡さんの骨を見せてもらった。
火葬場で渡さんの友人たちがハンカチに包んで持って帰った骨。
その骨の、さらに小さく分けてもらったかけら。

白いプラスチックみたいになったその骨片を、僕がかじる。
砂糖菓子みたいにぽろぽろと崩れるのかと思ったら、しっかりと硬いんだよ。
臼歯で細かく砕いて、ビールで飲み下す。

僕が死んだ時、こうやってかじって飲み込んでくれる人がいるんだろうか。
五郎さんの歌を聴いたので、こんな夢を見たんだと思う。

 ♪ ぼくが焼かれたら 白い骨を拾い
 ♪ それを小さく砕いて
 ♪ ちょっとだけ食べてみてほしい

             中川五郎「ぼくの遺書」


ぼくが死んでこの世を去る日
中川五郎『ぼくが死んでこの世を去る日』(2004年)
1. ぼくの遺書
2. いつも 戸口までだったね
3. 男の陰に女あり
4. 90センチ
5. 自分の感受性くらい
6. 湖のほとり
7. わかれ
8. 眠られぬ夜
9. ぼくが死んでこの世を去る日
10. ミスター・ボージャングル


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アコースティック・レボリューション 91

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月27日 02:34
  • 音楽
結局今夜は1991年にWOWOWが放映した「アコースティック・レボリューション」。 当時WOWOWには加入していなかったから、だいぶ経ってから無料放送日に録画したのだろう。 憂歌団が夕方、暗くなってから陽水さんたちのステージとなっている。

木村さんはまだビリケンさんになっていません。
もう14年も前のライブだというのが、信じられません。
つい昨日のことみたいなのに。

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acoustic revolution star stock '91
1991年8月25日 海の中道海浜公園野外劇場

加奈崎芳太郎
下田逸朗
加川良
たま
外道(泉谷しげる)
憂歌団
井上陽水, 忌野清志郎, 高中正義, 細野晴臣, チト河内UNIT
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火吹竹

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月27日 00:34
  • 音楽
どたばた忙しいのですが、夜中にVHS→DVDの作業は少しずつ進めないと。 候補は手許にいくらでもあります。 市販されているものは要らないので、BSで放映したライブなんぞが中心でしょうか。

WOWOWに高田渡さんが引っ張り出された『坂崎幸之助のMUSIC LAND』。
1991年かな。

私がバッチリ写ってしまっている、『上々颱風祭り'93』。

ザ・フォーク・クルセダーズの一夜限りのコンサート『新結成記念 解散音楽會』(2002年11月17日NHKホール)。

どれもDVD出してくれれば買うんだけどなあ。

眠いです。

千本浜 2005年5月21日


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ブラザー軒 #2

今夜もVHS→DVDの作業をしながら、いろいろこちょこちょ。

春一番コンサートへ出かけている間に届いた本が何冊もあるのですが、まだ放ってあるものが多いのです。

一冊は[ 日本の古本屋 ]で検索して見つけた『てるりん自伝』みすず書房刊。
izumatsu丼がおもしろいと書いていたので読みたくなったのですが、ただいま版元品切れ状態なのです。

一巻本の『菅原克己全詩集』(西田書店刊)はパラパラと読んでいます。
特殊な書店でアルバイトをしていたので菅原克己さんの名前だけは知っていたのですが、読もうと思ったのは、もちろん高田渡師匠のおかげです。
別刷りの「栞」にちゃんと渡さんがインタビュー構成で登場していました。

シングル「さびしいといま」のカップリングとして「ブラザー軒」を押し込んだ時の話。

> 「ブラザー軒」を収録した時だけど、レコード会社の人は
> どんな曲だか全然知らないでしょ。その場でね、ミキサー
> の手が全然動かないんですよ。感動しちゃって何もしない。
> 二回しか録らなかった。

そうなのかもしれないと、うなずけます。

> 僕は現代詩のいろんな方のをやってますけどなんにもしな
> くてそのまま歌っているのは菅原さんのだけ。リフレイン
> にした所があるだけ。

「2003年1月28日、吉祥寺いせやにて」のインタビューだそうです。

千本浜 2005年5月21日


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西岡恭蔵&KURO 追悼コンサート #2

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月25日 00:52
  • 音楽
やっとビデオを発掘できたので、今夜はDVD-Rへのダビング作業です。 演奏された曲の音だけ落として聴いていたので、映像が新鮮です。

『フリック』の高田渡さんと較べると格段に若いし、声の状態もいいのです。
胸が痛みます。


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『フリック』(2004年)

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月24日 03:59
  • 映画

『フリック』のDVDはすぐに届きました。
それで、DVDを肴にビールを飲んだのであります。

冒頭の風景で、『さらば愛しき大地』(1982年)を少し思い出しました。
大規模開発が生み出すものと関わりがあるのか、という見方をしたくなりましたが、これは余計なことかもしれません。

おおむね『ツインピークス』を見ているつもりでよろしいようです。
監督の趣味なんでしょう、何だこりゃ、という映像を楽しみます。
それならもっと小ネタが多い方が良かったかな。
でも、多少酔った頭だとこれぐらいがちょうどいいかもしれません。

私はこういう映画が嫌いではありませんが、人によってはこれを見て怒り出すかもしれません。

主演の香川照之さんが以前有栖川有栖さんの『双頭の悪魔』で江神二郎役を演じていたが、こちらの刑事役の方が格段によろしいと思います。
まあ、較べるようなものじゃないか。

「で、犯人は誰なの?」などと、私に訊かないように。
「真実なんてものはいくらでも存在する。
 ただし、残された事実は一つだが。」

 →『フリック』完成台本(前編のみ)


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純生は生きている

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月23日 23:11
  • 日常雑記
市に問い合わせたら、古いプリンターやスキャナーは埋め立てゴミとして出せることがわかった。 今回不要となった調子の悪いビデオデッキ二台と合わせて、えっちらおっちらゴミ出ししてきました。 暑いのぉ。

あ、ビールがあったなあ。
お風呂上がりに飲もう。
しかし、テレビで流れるビールのCMって、本当にうまそうだなあ。
あれは飲みたくなります、やっぱり。

今冷蔵庫に冷えているのは、キリンラガーです。
私が酒類に興味を持ち出したころ、ビールはキリンの寡占状態でした。
そこへ「純生」と銘打って市場の切り崩しをはかったのがサントリー。
佐藤充さんが出てきて「若さだよ、ヤマちゃん!」というCMが鮮烈でした。
調べてみると、これもあの時代の転換点、1972年なんです。

 →[世界の出来事100年史] 1972年(昭和47年、壬子)

このあたりから、大手広告代理店が社会に対して大きな力を持つようになるのではないかという、素朴な感想を抱きました。

あらま、[純生は生きている]をgoogle検索したら、自分のところがひっかかってしまいました。
そうか、「小さな瞳」と同様に、浜口庫之助さんなんですな。

 →夜がくる


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フリック / バッシング

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月22日 06:38
  • 映画
amazonや楽天市場で[ 高田渡 ]を検索すると、『フリック』というタイトルのDVDがヒットします。 何だろうと思っていたら、渡さんが出演してる映画なんですね。 エンディングテーマが「ブラザー軒」。 四十九日の法要のつもりで買うことにするか。(パウロだけど)

 →フリック

小林政広監督には驚きました。
「林ヒロシ」さんなんですね。

 →林ヒロシ「とりわけ10月の風が」

 →豪の写真館「70年代」

小林監督はカンヌ映画祭の様子が報道されたばかりです。
最新作『バッシング』は、あのイラクで人質となった被害者へのバッシングをモデルとした映画だそうです。
政治家が煽ったナンセンスな自己責任論、いわゆるネット右翼による無責任なバッシングがもう映画になってるなんてすごいですな。

 →ツボヤキ日記★TSUBOYAKI DIARY:■「バッシング」小林政広監督 カンヌ国際映画祭登場

 →ボクの映画渡世帖 小林政広


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所帯持ちディラン CHRONICLES #144

千本浜 2005年5月21日
 →[ I Love Sunset! 夕陽が好き!]

二行空けて話が変わります。

テーブルの上にあったアーチボルド・マクリーシュ(Archibald MacLeish)からの手紙。
今書いている戯曲に合わせて歌を書いてくれないかという依頼のようです。
スティーブン・ビンセント・ベネー(Stephen Vincent Benet)の短編を元にした劇のようです。

 →Dylan pool: Scratch

お、便利なサイトができてますね。
1971年の作品だそうです。
その作品の準備ですから、前章の最後に描かれた「旅立ち」から十年近くの歳月が流れています。

高校生ぐらいの時に、十年後の自分が何をしているかなんて、まったく見当がつきませんでした。
おじさんになってしまうと、たいして時が流れていないような気分になってしまいます。
若者の十年、大切ですね。

アーチボルド・マクリーシュという詩人・劇作家を私は知らないのですが、早くにトニー賞を受賞したと、ディランは書いています。
調べてみると、ルーズベルト政権で広報・文化担当の国務次官補を務めていたそうです。
国家反逆罪に問われたエズラ・パウンドのために奔走したようですね。

 →歴史の中のエズラ・パウンド

そのころ、つまり1970年ごろ、ディランは「all the cultural mumbo jumbo」の一切合切が嫌になっていたそうです。
「文化」という言い方をしていますが、日本で言えば「政治の季節」的なもののようです。
公民権運動指導者の暗殺、当局の弾圧、学生と警官隊の衝突といった例を挙げています。
「コミューン」「フリーラブ」「反貨幣制度運動」といったものは、日本とだいぶ雰囲気が違うのでしょう。

「僕は所帯を持っていたのだから(I was a family man now)」という言い方が、ディランらしくないなと思いました。
家庭を大切にする、外出嫌いの男……なんでしょうか、ボブ・ディラン?

ディランは奥さんと一緒に、マサチューセッツ州のコンウェーへ車で出かけます。
マクリーシュに会って、打ち合わせをするつもりです。

マクリーシュの家は静かな月桂樹の山道を上っていきます。
屋敷には、色鮮やかなカエデの葉が積もった中に通路が通っています。
木陰になった小さな橋を渡ると、マクリーシュの仕事場がありました。
石造りの小屋です。

散歩をしたら実に心地好さそうなところです。
十年近く前、膝までずぶ濡れになってウッディの自宅にたどり着いた時とは大違いです。
この時、ディランは既に"Self Portrait"(1969)までの十枚近くのアルバムを発表しています。
まさに"Dylan is Dylan"になっていました。

1969年には、「ディランの子供たち」と呼べそうな若者がウッドストックで大規模なコンサートを開きました。
日本でも中津川フォークジャンボリーが始まり、そしてもうすぐ春一番コンサートが始まるというころです。

管理人らしき人に入れてもらうと、マクリーシュの奥さんがお茶を持ってきます。
温かい言葉をかけて、部屋の外へ出ていきます。
ディランの奥さんも一緒に出ていきます。

う?ん、まだなんだかしっくり来ないなあ。
グリニッジビレッジで明日を夢見ていたディラン青年が懐かしいです。

ただいまp.109です。


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風太

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月21日 03:02
  • 日常雑記
凛々しい二本足直立が話題の、千葉市動物公園のレッサーパンダは「風太」君というのだそうな。 そうかぁ、風太かあ。

隣町にいるレッサーパンダ君は、えっさかほいさか、日がな一日ぐるぐると歩き回っています。
かわいいですよ。

レッサーパンダ


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十年ロマンス

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月21日 00:10
  • 日常雑記
長年活躍してきたビデオデッキが、どうにも調子悪い。 スイッチを押すと他の動作をするのは、まあ慣れでなんとかなるのだが、肝心の録画&再生がまともにできなくなってきたようだ。

そこで思いきってDVDレコーダーを買った。
保存しておきたいビデオをDVD-Rにダビングして、ヒナのワンダーランドと化した部屋を少しすっきりさせようという魂胆である。
とりあえず渡さんの出ていた番組からダビングしたいと思っている。
WOWOWでやった坂崎幸之助&なぎら健壱の「東京フォークジャンボリーズ」あたり。
もうテープがダメになっているかもしれない。

で、そのDVDレコーダー設置に、思いの他時間がかかってしまった。
機能が豊富なので、まだ何がなんだかわかりませんわい。

今夜はもうこれでお疲れ様。


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西岡恭蔵&KURO 追悼コンサート

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月20日 04:31
  • 音楽
何度か書いているのだが、2000年2月にNHKのBS-2で放映された「西岡恭蔵&KURO 追悼コンサート」が好きだ。 行けなかったのが、本当に残念である。

録画したビデオテープをDVDに落としておきたいのだが、どうにも見つからなくなってしまった。
音だけCD-Rに吸い出したものは出てきたのである。
ヒナのワンダーランドを大掃除しなければならないだろう。

 →西岡恭蔵&KURO 追悼コンサート

コンサート自体は1999年7月に日比谷野音で行なわれたもの。
出演者と曲は、田川律さんが詳細に書いてくださっている。
春一番コンサートとメンバーがよく似ていると思う。

 →追悼コンサートを終えて 田川律

そう、もちろん我が心の師匠、故高田渡大人も出ていたのだ。
「え?、昼間歌うような歌がないもんで」と会場を笑わせて、「トンネルの唄」を歌い始める。
NHKの放映では、当日歌った3曲のうち2曲だけとなっている。
全曲入れてDVDで発売してくれないものだろうか。
『タカダワタル的』に比べてしっかりした歌声だと思う。


以下が2枚組みになった手製CD。
ゴンチチは曲名がわからないのであります。

--------------------------------------------
恭蔵&KURO追悼コンサート #1
1999年7月18日 日比谷野外音楽堂

 1 「サーカスにはピエロが」大塚まさじ
 2 「街唄」
 3 「スタート」リングリンクス
 4 「トンネルの唄」高田渡
 5 「ブラザー軒」
 6 「我が心のヤスガーズファーム」中川五郎
 7 「ミシシッピー・ジョン」律とイサト
 8 「夏の楽園」いとうたかお
 9 「マウンテン・バイク」The Herz
 10 「月の光」友部正人
 11 「つばさ」小室等
 12 「プカプカプカ」有山じゅんじ

恭蔵&KURO追悼コンサート #2
1999年7月18日 日比谷野外音楽堂

 1 「バイバイ・ブルース」シバ
 2 「 」ゴンチチ
 3 「 」
 4 「港のロキシー」あがた森魚
 5 「シャララ・アイ・ラブ・ユー」桑名晴子
 6 「それでも太陽が」朴保
 7 「アフリカの月」金子マリ
 8 「コーヒー・ルンバ」綾田俊樹・ベンガル・柄本明
 9 「グロリー・ハレルヤ」亀淵友香&VOJA
 10 朗読「本を読め」西岡直太
 11 「君の窓から」ジャンピングバンビ
 12 「プカプカ」全員 
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親父にさよなら CHRONICLES #143

保線区 2005年5月19日

父親の葬儀のために田舎に帰って、ディランはへとへとに疲れています。
そして、以前ニューヨークに向けて旅立ったことを思い出します。

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僕が家を出た時は、荒れた大西洋に出ていくコロンブスのようだった。僕はそれを成し遂げて、大地の端まで行ってきた。海の端まで行ったのだ。そして今すべてが始まったスペインに、女王の宮廷に戻ってきた。顔にはうつろな表情を浮かべ、髭まで生えていた。
------------------------------------------------------

わずかな滞在の間に、もろもろのくだらないことが身に押し寄せてきます。
故郷の人々の言うことは、感覚的にずれていました。
父さんがとても大切な人だったということは正しい。
でも、父さんは僕を理解してはいなかった。
父さんが暮らした町と、僕が暮らした町は違うのだ。

------------------------------------------------------
それはともかく、今では自分も三回以上も父親になり、父さんと共有するものが増えた。
もっと共有したいのだと、父さんに言いたい。
そして今は、僕は父さんの代わりにたくさんのことをやらなければならない立場にあった。
------------------------------------------------------

う?ん、ディランには何人子供がいるんでしょう。
世界中にたくさんいそうです。
人数は本人も知らないのかな。

子供を持たないと親の気持はわからないと言いますね。
それが本当なのかどうか、私にはわかりません。


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新しい朝 CHRONICLES #142

いつのことだったろうか。 初めてラジオ体操に出かけたのは、小学校低学年だ。 周囲はまだ田圃ばかり。 越してきて間もないので同じ町内には友達がいず、少し離れた空き地に行くのが億劫だった。 初日から数日経ってから、気づいた親に家を追い出されて、ねぼけ頭で出かけて行った。

元々身体は柔らかいし、NHKのラジオ体操第一と第二はなんということもなくこなせたのだが、ショックだったのは歌だ。
みんなが元気よく歌う、その歌を僕は歌えなかった。
初めて聞くのだから。

 ♪ あ?た?らしい 朝が来た?
 ♪ き?ぼ?おの 朝だ?

また明日も来なければならないんだな。
まだ歌を覚えていない。
夏休みの朝は憂鬱だった。

千本浜 2004年5月21日

第3章のタイトルは"New Morning"。
もちろんボブ・ディランの1970年のアルバムタイトルであり、同名の曲もあります。

 →bobdylan.com: New Morning

 ♪ So happy just to be alive
 ♪ Underneath the sky of blue
 ♪ On this new morning, new morning
 ♪ On this new morning with you.
 ♪ New morning . . .

 ♪ 幸福だ 生きているだけで
 ♪ 青空の下
 ♪ この新しい朝 新しい朝
 ♪ この新しい朝きみと一緒に
 ♪ 新しい朝……         (片桐ユズル訳)

ページをめくると、かなりの歳月が流れています。
もう、グリニッジビレッジで夢を実現しようとしていた19歳のディランではありません。

ディランは父親の葬儀を済ませて、故郷からウッドストックの自宅に帰ってきたところです。
テーブルの上には、アーチボルド・マクリーシュ(Archibald MacLeish)からの手紙が置いてありました。
マクリーシュ(1892-1982)は詩人です。
ディランの言では、アメリカの「桂冠詩人(poet laureate)」です。

ディランは他の「桂冠詩人」に関しても触れています。
大草原と都市の詩人、カール・サンドバーグ(Carl Sandburg 1878-1967)。
暗い瞑想の詩人、ロバート・フロスト(Robert Lee Frost 1874-1963)。

この三人の詩人は、新世界のイェーツ(William Butler Yeats 1865-1939)とブラウニング(Robert Browning 1812-89)とシェリー(Percy Bysshe Shelley 1792-1822)であり、二十世紀のアメリカの風景を定義して遠近法で描ききった巨人だというのが、ディランの持論です。

少しだけ、亡くなった父親のことを書いています。

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My father, who was plain speaking and straight talking had said, "Isn't an artist a fellow who paints?" when told by one of my teachers that his son had the nature of an artist.

父は率直で飾らない物言いをする人で、教師から息子さんには芸術家の素質があると言われた時には、「芸術家というのは絵を描くやつのことじゃないのかね」と言っていた。
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ももミルキー

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月19日 00:05
  • 日常雑記
ひさびさに職場でペコちゃんを見ました。 「ももミルキー」だそうです。 予想通りの味なんですが、やっぱりママの味?

あ、まゆ毛が。

ももミルキー


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強い子のミロ

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月18日 18:14
  • 日常雑記
夕方スーパーへ買い出しに行ってきました。 職場でつまむ軽食類。

冷凍食品4割引ということで、ちょこちょこいろいろ。
スパゲッティがペペロンチーノ、カルボナーラ、なす入りミートソース、ナポリタン、和風きのこ。
他に焼きうどん、焼きそばカルビ入り、そして嬉しかったのがビーフン。
毎日食べているわけではありませんよ。

ついでに買ったのが、ミロ300g。
そうです、おまけのマグカップに釣られたのです。
把っ手が「3」のものと「6」のものがあって、両方揃えると「36(ミロ)」なんだそうです。
カップにも「ミロを飲んでミロ」と書いてあって、おやじギャク炸裂商品ですな。

ところで、このミロという飲料をほとんど飲んだことがないんですよ。
従姉の子供たちが小さい頃に飲んでいました。
70年代前半に生まれた子供たちなんで、そのころ発売になったのでしょう。

 →麦芽飲料 ネスレ ミロ

ネスレのサイトに書いてありました。
日本では1973年発売なんですね。
私は既に高校生だったので、あまり飲むことがなかったのでしょう。

1934年にオーストラリアで生まれた飲料だそうなので、本家のサイトも見てみました。
このアニメには、やっぱり妙な冗談を感じます。

 →Nestle - MILO

味の方は、うむ、予想通り。
というか、飲んだことあるんだろうな。

麦芽飲料 ネスレ ミロ


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未来は僕の手の中 CHRONICLES #141

千本浜 2005年5月7日

ギターを弾かない方にはあまり知られていないかもしれませんが、カーターファミリーは、フォークソングをギターで弾き語りする基礎を作ったとも言える人達です。
低音部でベースラインを弾いて、高音部の細い弦で和音を奏でます。

 →カーターファミリー ピッキング

低音をずしんと強調するところがポイントで、メジャーデビュー前の吉田拓郎さんの弾き語りはとても迫力がありました。
ザ・ナターシャー・セブンの「107ソングブック」シリーズは1枚目のアルバムが『陽気に行こう。』ですが、「オリジナル・カーター・ファミリーをお手本に編」と副題が付いています。

 →107ソングブックシリーズ

 →伝説的グループ「カーターファミリー」について

 →THE CARTER FAMILY MEMORIAL MUSIC CENTER

レイとクローイの部屋に、カーターファミリーのレコードは一枚もありませんでした。
クローイは、ディランのためにステーキを焼いていたのです。

「さあ、召し上がれ、身体にいいわよ」

レイとはまた違ったふうにですが、クローイもまたかなり変わった人のようです。
「死とは役者で、誕生はプライバシーの侵害」だと、奇妙なことを断言します。
ニューヨークの街に気後れすることなどありません。
どのぐらいマリファナ(weed)を吸っていたかわからないけど、とにかくたくさん吸っていたそうです。

ディランは部屋を出て行こうとしていました。
つまり、冬眠を終えるのだということです。
クローイにもそれがわかったようです。

「あんたの名前はいつか野火みたいに国中に広がるかもしれない。200ドルぐらい稼いだら、私に何か買ってね」

ディランは帽子を被り、上着を着て、ギターをつかみ、そして荷物をまとめます。
出て行く時の情景描写が例によってとてもいいのですが、割愛。
「壁がいつも塩化物の臭いがしていた」というのは、塩素臭かったということなのかな。

ディランの頭の中ではいつもフォークソングが鳴っていたそうです。
アパートの外に出ると、今度は「世界の首都ニューヨーク」の描写です。
ホイットマンが暮らしていた建物の前では、「魂の本当の歌」をホイットマンが歌っているところを想像します。
ポーの家の前でも、窓を見上げて同じような想像をします。

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The city was like some uncarved block without any name or shape and it showed no favoritism. Everything was always new, always changing. It was never the same old crowd upon the street.

この町は名前も形もない、まだ何も刻み込まれていない塊のようなものだった。えこひいきすることもまったくなかった。あらゆるものが常に新しく、常に変わっていた。通りには同じ古い人達がいることもえけっしてなかった。
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ディランはコーヒーショップに入って、そこの若い娘のことを描写してから、また街を見ます。
目の前で生き生きと動いている街。
ディランには街のことがすっかりわかっています。
未来に不安なところなどまったくないのです。

とても清新な「旅立ち」で第2章が終わりました。


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ボブ・ディラン 自伝

なにげなく[ディラン][自伝]でgoogle検索したら、楽天ブックスがヒットしました。 いよいよ邦訳が出るんですね。 予約を開始しています。

翻訳は菅野ヘッケルさん、版元はソフトバンクパブリッシングです。

 →楽天ブックス:「ボブ・ディラン 自伝 (1)」
 
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【予約】 ボブ・ディラン 自伝 (1)

著者: ボブ・ディラン /菅野ヘッケル

出版社:ソフトバンクパブリッシング
ISBN:4797330708
サイズ:
発行年月: 2005年 06月
本体価格:1,600円 (税込:1,680円)

2005年5月下旬まで予約受付中
(2005年6月上旬発売予定)

全米ベストセラー、伝説のシンガー ボブ・ディラン初の自伝!

ボブ・ディランが初めてその半生を語る衝撃の自伝。今年最大の話題書!
米国「パブリッシャーズ・ウィークリー」で12週連続トップ10にランクイン!

伝説のシンガー、ボブ・ディランの半生が、いま自らの手によって明かされた!昨秋発売されるや、全米で売り上げ50万部を突破したこの自伝は、これまで謎に包まれていた彼の私生活やその折々の彼の心情が赤裸々に吐露されている。
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きかんしゃ やえもん

「アッちゃん」や「ベビー・ギャング」の漫画家岡部冬彦さんが亡くなった。 享年82。 今のマンガから見ると、とても上品な漫画でした。

喪主が息子さんで、軍事評論家の岡部いさくさん。
実はまったく知らない。
フジテレビに出演なさっているんですね。

ただ、岡部冬彦さんの息子さんが軍事評論家だというのは知っていた。
PC雑誌で「いさましいちびのイラストレーター」水玉蛍之丞さんのマンガに親しんでいたから。
いさくさんは、蛍之丞さんのお兄ちゃんなのである。
そして、漫画家のおかべりかさんは蛍之丞さんのお姉ちゃんです。

あれ、水玉蛍之丞さんのホームページないなあ。
お元気なんでしょうか。
その代わり、いしかわじゅんさんと一緒に写真に写っている水玉さんを発見しました。

 →SF大会2001

これこれ、もちろん女性ですよ。


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不浄な肉 CHRONICLES #140

千本浜 2005年5月7日

昼ごろステーキを焼くにおいに目を覚ましたディランに戻ります。
キッチンに腰を下ろして、ぼんやり考えます。
今日はウッディのところに行くのはやめよう。
窓の外を見ると、吹雪のようになっています。
歩く人は厚いコートを着ています。
それから壁のカレンダーを見上げます。

-------------------------------------------
ライオンのように3月が近づいている。
レコーディングスタジオに入るのに、あとどのぐらいかかるんだろう。
フォークレコードのレーベルと契約するのにどのぐらいかかるんだろう。
いったい僕はそれに近づいているんだろうか。
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ちょっと弱気になったディランです。
アパートではモダン・ジャズ・カルテットの"No Happiness for Slater"がかかっています。
古い靴にお洒落なバックルを付けるのが、クローイの趣味でした。
ディランの靴にも付けたいのだと言います。

「そういうどた靴には、バックルが付けられるのよ」

ディランは断ります。
靴にバックルなんか付けたくありません。

「48時間の猶予をあげましょう」

48時間経ったって、気持を変えるつもりはありません。
クローイは、母親みたいな口をきくことがありました。
あたたかくて、ちょっとうるさいといった感じでしょう。
このアパートは冬眠するのにいいところだったとディランは書いています。

この台所で、マルコムX(Malcolm X)がラジオで話しているのを聴いたことがあるそうです。
どうして豚肉やハムを食べるべきではないかという説教でした。
豚というのは実際は三分の一が猫で、三分の一が鼠(rat)で、三分の一が犬なので、不潔だから食べるべきではない……のだそうです。
そんなことを忠実に守るなんて滑稽だというのが、ディランの弁です。

ディランはこの放送を長い間覚えていたようで、それから十年ほど経ったころ、ジョニー・キャッシュ(Jonny Cash)のところであったパーティで、これを冗談に使ったそうです。
ジョニー・キャッシュの他にジョニ・ミッチェル(Joni Mitchel)、グラハム・ナッシュ(Graham Nash)、ハーラン・ハワード(Harlan Howard)、クリス・クリストファーソン(Kris Kristofferson)、ミッキー・ニューベリー(Micky Newberry)、それからカントリー界の王室カーター・ファミリーのジョー(Joe)とジャネット(Janette)がいたそうです。
すごいですな。

食事を終えて、湖を眺めながら順番に歌っていくという贅沢な時間。
ディランは"Lay, Lady, Lay"を歌いました。
それからグラハム・ナッシュにギターを渡しました。
誰かが歌うと、なにかしら歌にコメントを付けるのが常だったそうです。
ここで、ジョー・カーターから異様なコメントが付きました。

「君は豚肉を食べないんだね」

「ええ、食べないんですよ」

クリストファーソンはフォークを飲み込まんばかりになりました。
ジョーはさらに尋ねます。

「どうして食べないの?」

そこでディランはマルコムXの話を思い出して、そんな「猫+鼠+犬」なんてものは食わないとカマしたわけです。
実に気まずい沈黙の後、ジョニー・キャッシュはほとんど二つ折りになり、クリストファーソンは首を横に振り、ジョー・カーターはまったくたいした人物だぜという結論なんですが、ばくばくと肉を食べながらこれは実に気持の悪い話であります。

ただいまp.102です。


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われなべにとじぶた #2

  • Posted by: 幻泉館主人
  • 2005年5月15日 16:42
  • 日常雑記
コンビニで売れ残りのぺこちゃんマグカップ(お菓子+ふた付き)が半額になっていた。 しかたがないなあ、私が使ってやろう。 ということで何も考えずに買ってきたマグカップです。

うちのヒナはマグカップが大好きで、必ず覗き込んで中をチェックしていくのです。
牛乳が入っていると、嬉しそうに一なめします。
だから、ふた付きマグカップが欲しいのです。

最近こんなこと書いたなあと思ったら、「マグカップ付きチキンラーメン」でも同じこと書いてますな。
ただ、結局ちきまぐは職場に置いてあるのです。
ちょっと小さいので、チキンラーメンMini専用ね。

なんだか不思議な蓋でした。

ぺこちゃんマグカップ


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甦る歌 CHRONICLES #139

千本浜 2005年5月7日

何度かウッディを見舞ううちに、ディランはまだ曲を付けていない歌詞の話を聞きます。
コニーアイランドにある自宅の地下室にしまってあるというのです。
自由に曲を付けて歌っていいよということなのでしょう、家へ行く道を教えて、ウッディの奥さんのマージー(Margie:Margaretの愛称)に説明して箱を開けてもらえと言ってくれました。

すごいですね。
それならディランはれっきとした直弟子です。

日を置かずに、ディランは地下鉄に乗ってコニーアイランドへ行きました。
ウッディは簡単に見つかるよと言っていました。
畑を横切ったところにその家並みを見つけて歩いて行くのですが、道が泥だらけで、ひざまでびしょびしょになってしまいます。

地下鉄の駅があるような場所でそれは不思議なんですが、そういえば昔は雨降りといえば道はぬかるんでいたものです。
だから雨靴があったんですよね。
おっ母さんの若いころは、雨が降ると裸足になって学校に通ったそうです。
東京の戸越銀座や、横浜の鶴見辺りですよ。

やっとのことでウッディの家にたどり着くと、マージーは留守でした。
ベビーシッターが少しだけドアを開けてそう伝えたのです。
ディランが困っていると、ウッディの息子が出てきて、その人を入れてあげなよと言ってくれます。
そうです、あのアーロ・ガスリー(Arlo Guthrie)です。
アーロ少年はこの時10歳から12歳ぐらいだったとディランは書いています。
オフィシャルサイトを見ると1947年生まれと書いてあるので、もう少し上ですね。

 →The Official Arlo Guthrie Website: arlo.net

アーロ君は地下室の箱のことをまったく知らなかったので、ディランはそのままあきらめて帰ります。

四十年の後、ウッディの遺作となったその歌詞は、ビリー・ブラッグ(Billy Bragg)の手に渡ることになります。
ビリーがその歌詞に曲を付けて、ウィルコ(Wilco)というバンドとアルバムを発表しました。
それが『マーメイド・アベニュー(Mermaid Avenue)』です。

 →イギリスの良心・政治活動家ミュージシャン:ビリー・ブラッグ

ディランによれば、ウッディの遺作を甦らせたのは、ウッディの娘ノラ(Nora)の指示だったそうです。
ビリー・ブラッグ&ウィルコの面々は、自分がウッディの家を訪れた時にはまだ産まれてもいなかったのだと、ディランは感慨深げに書いています。

ただいまp.100です。


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